2008.07.02
第24回(2004年)横溝正史ミステリ大賞受賞作品。しかし、Amazon での評価はまちまち(文庫本じゃなくて単行本の方の評価)。実際僕も結構微妙かなぁ、と思う。

物語は3つの時間・場所・人を軸にしながら進んで行く。探偵のドット、研究者兼宇宙飛行士のジョーとクレイン、そして事故にあった研究者のセンマ。それぞれの立場でそれぞれの謎が展開されていくが、(まぁ、大方の予想通り、というか当たり前だが)物語の終盤に向かってそれぞれの謎がからみあい収束していくことになる。

上にも書いたように横溝正史ミステリ大賞を受賞しているため分類としてはミステリーになるのだろうが、かなりSFテイストが強いためミステリにおける強い制約条件を期待しづらい。つまり、読みながら、「なんでもあり」なのを前提としてしまいやすいため、ミステリとしての整合性を求める気持ちがなくなってしまった。だから、他の書評にも散々書かれているように、これをミステリとして読むと肩透かしをくらうと思う。

一方、これをSF、恋愛小説として読めば、非常によくできた作品じゃないかと思う。プロットは凝ってるし、物語のまとめ方もいい。若干、登場人物に感情移入しにくいところはあるが、それでもさわやかな読後感はなかなかのものだった。

というわけで細かいことにこだわらず、ライトノベル風な読み物としてはなかなか秀逸なんじゃないかと思う。

風の歌、星の口笛 (角川文庫 む 10-1)
風の歌、星の口笛
posted with amazlet at 08.07.02
村崎 友
角川書店
売り上げランキング: 330964
おすすめ度の平均: 4.0
4 読みやすい文体とコンパクトな構成でとてもスマート。

この記事へのコメント
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/101974003
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力] (画像の中の文字を半角で入力してください。)



Rebuild at 2010/07/30 08:52