Ars の記事「
Bandwidth caps could lead to ISPs benefiting from piracy」で「ISPがトラフィック総量による課金を始めることで、P2Pなどで流通している"問題のあるコンテンツ"によって儲けるようになるんじゃないか?」という指摘がされている。
一理はあると思う。しかし、じゃあ今は違うのかというと結局状況は同じだろう。日本だと「
ISPの規制まとめページ」とかで規制の情報は共有されており、規制なくアップロード(ダウンロード)を行いたいユーザは結局、規制を行なっていないISPに移っていくだろう。つまり「規制を行なわない」ことによって「"問題のあるコンテンツ"による儲け」が出ることになる。
個人的には「treat the Internet not as an inexhaustable resource」は重要で、それでこそ「社会の重要なインフラ」と言えるんじゃないかと思うから、昨今の従量課金のような流れは気に入らない。しかし、企業が利益の最大化を最優先し、(インフラ事業において新たな儲けの芽が見えない中で)少しでも金を儲けなければならないんだとするとその流れは止められないかもしれない。(ISPというある程度の寡占市場において金儲けを最優先することを許していいのか、というのはまた別の議論)
もし、規制(従量課金)への流れが止められないとすると、上のような議論はむしろISPからの「じゃあ、"問題あるコンテンツ"の流通を止めればいいんだな!」という反応を呼び起こし、コンテンツのフィルタリングの導入を加速することになりはしないだろうか。確かに「食べ放題」モデルは素晴らしいと思うが、「食べ放題モデル」の維持と「自由なコンテンツの流通」を天秤にかけられたら、当然後者を選ぶ。
最近「
この一言で配送料はタダになる@ヨドバシカメラ」というエントリに端を発して適正価格とか、モノを買う姿勢とかが議論されているようだけど、(相当程度に無駄、遊びが省かれているシステムにおいては)どこかに無理な(きっと、この「無理」の定義が難しいのだろうけれど)負荷をかければ別の場所で歪みが発生する、という意味では、上の話と同じなんじゃないかと感じた。